教銘舎の太田です。こんにちは。
今日も塾ブログらしく、国語の指導について。
指導をしたのは中3の女子。
他教科に比べて国語と社会の点数が低い生徒です。
当塾はそういった生徒が多いですね。
入塾以来国語は得意科目になった生徒も、入塾前は50点台でした。
(現在は大体90点以上です。)
国語は成績を上げるのが難しいと言われますが、それは国語の
指導をする側の問題ではないでしょうか。
国語が得意な先生は大抵文系ですよね。
でも国語を教えるのに必要な思考は理系です。
文系の先生は自分は分かるが、指導となると上手く教えられない。
理系の先生は、元々国語が苦手。
(解くのに必要なのは文系の能力ですから)
ちゃんと教える能力があれば、
国語程点数に結びつく科目はありません。
国語の指導方法はいくつかありますが、今日はさわりを。
まず分からない事の細分化をします。
問題の意味を理解していない生徒の多いこと。
言葉の意味を理解していないのに、前後の文脈をよみ推測で解こうと
します。
そこで辞書の出番です。
英語で分からない単語が出てきたら調べるように、国語も分からない
言葉が出てきたら直ぐに調べる癖をつけさせます。
次に…
ちょっと飛ばして、文章要約の説明をしました。
彼女は同じ文章を何度も読んでいます。
ですが、読んでいるようでは駄目なのです。
自分が登場人物の気持ちになり、物語の中に入っていけるように。
そうすれば、何度も文章を読まなくても内容を覚えることができます。
文章の内容を自身が体験しているので、時系列で並べられるはずなのです。
昨日はその指導を行いました。
太:『まず場面を書き出すんだよ。
最初は何処にいた? そう喫茶店。そしたらルロイ修道士がやってきて…
次は回想に入っているよね、きっかけは握手。そうこの物語の
タイトルでもあるね。
ルロイ修道士が病気だと気が付いたのはどういったことから?』
というように、まず大雑把な場面を箇条書きにします。
そして自分の記憶だけを頼りに、登場人物の言動や物語の筋を書き入れます。
最初は難しく感じますが、ちゃんと取り組んでいくと楽しい学習方法です。
上級者になると、ここで自分だったらどうするかな?と物語を
自分に置き換えて考えるようになります。
ここに国語の意味があると思います。
国語の意味というより、読書の意味があります。
短い人生ですから、自分が体験出来ることなんで限られています。
仕事にしても、せいぜい2・3の職業にしか就けません。
学生時代にアルバイトをすれば、なんて言われるかもしれませんが、
仕事というものは3年以上してみて、初めて面白さや苦しさが
分かるものだと思います。
ですから読書をすることで、色々な職業のことを知る。
様々な国の文化を知る、歴史を知る、芸術を知る、人を知ることが
出来るのです。
多くの人はただ読んでいるだけ。
多くの人はただ聞いているだけ。
多くの人はただ見ているだけ。
多くの人は感じていない。
こんなに豊かな国に生まれたのですから、
もっと感じてほしいことが沢山あります。
豊かな国に生まれた者には、
それに見合う責任があることも知ってほしいと思います。
たかが国語の勉強だとお感じですか?
あなどるなかれ、生きる力を身につける学問です。
それではこの辺で。。